【最新ニュース】ダーウィンフィンチ、さらに進化?!
2010年02月05日
プリンストン大学のグラント夫妻らにより、「現在進行形」の進化が報
告されているダーウィンフィンチ。今年1月6日に発表された論文で、
新たに侵入した病原体に対する免疫系についても「進化」を遂げている
ことが分かりました。
論文原文
Ecoimmunity in Darwin's Finches: Invasive Parasites Trigger
Acquired Immunity in the Medium Ground Finch
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0008605
これまでフィンチの生息を最も危険にさらす外来種として、鳥ポックス
(鳥痘)ウィルスと、イエバエ科の一種のPhilornis downsiという寄生
性のハエの存在が知られています。両者とも近年移入された外来種です。
前者は、羽の生えていない嘴や足などに感染してイボ状の病変を発生さ
せ、フィンチに様々な症状を引き起こし、後者は、幼虫がフィンチの巣
に住み着き、主に幼鳥の肌を食べ、両者とも最悪フィンチを死に至らし
めます。
(上記論文に感染したフィンチの写真も掲載されています)
今回の研究結果では、大ダフネ島とサンタクルス島(Garrapateroという
場所)のガラパゴスフィンチの上記外来種2種に対する抗体(免疫体)
反応を、特殊な手法を用いて観測・分析したところ、強い反応(の差)
が見られたということです。
これまでに鳥ポックスの流行が確認されたことのあるダフネ島のフィン
チは、一度も流行が確認されていないGarrapateroのフィンチに比べて、
非常に強い抗体反応を示しました。
また寄生バエについては、営巣前と営巣中のフィンチでは、より営巣中
の方が、またオスとメスでは、巣に留まるメスの方が、強い抗体反応を
示したということです。(だからといって、寄生されないというわけで
はありません)
これまで、海洋島に生息する生物は大陸の病原体に晒されたことがない
ため、それらに対し免疫がなく無防備であるとされてきました。ガラパ
ゴスと同じ海洋島ハワイで、鳥マラリアに感染したハワイミツスイの多
くの種が絶滅したことはよく知られています。
今回の研究では、近年諸島に侵入した病原体に対して、フィンチが免疫
機構を活性化させていることが示されました。このような機構がどの程
度、実際の生死に関わってくるのかははっきりと示されていませんが、
研究者らは、諸島の鳥類保全のためにも今後も研究を続けるとしています。
野生生物が、思いもかけない環境の変化に順応する能力は、私たち人間
が考えるよりも高いのかもしれませんね。
※1ヶ月前のニュースですが、「最新」ニュースとして配信しました。。
[JAGA事務局奥野]
告されているダーウィンフィンチ。今年1月6日に発表された論文で、
新たに侵入した病原体に対する免疫系についても「進化」を遂げている
ことが分かりました。
論文原文
Ecoimmunity in Darwin's Finches: Invasive Parasites Trigger
Acquired Immunity in the Medium Ground Finch
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0008605
これまでフィンチの生息を最も危険にさらす外来種として、鳥ポックス
(鳥痘)ウィルスと、イエバエ科の一種のPhilornis downsiという寄生
性のハエの存在が知られています。両者とも近年移入された外来種です。
前者は、羽の生えていない嘴や足などに感染してイボ状の病変を発生さ
せ、フィンチに様々な症状を引き起こし、後者は、幼虫がフィンチの巣
に住み着き、主に幼鳥の肌を食べ、両者とも最悪フィンチを死に至らし
めます。
(上記論文に感染したフィンチの写真も掲載されています)
今回の研究結果では、大ダフネ島とサンタクルス島(Garrapateroという
場所)のガラパゴスフィンチの上記外来種2種に対する抗体(免疫体)
反応を、特殊な手法を用いて観測・分析したところ、強い反応(の差)
が見られたということです。
これまでに鳥ポックスの流行が確認されたことのあるダフネ島のフィン
チは、一度も流行が確認されていないGarrapateroのフィンチに比べて、
非常に強い抗体反応を示しました。
また寄生バエについては、営巣前と営巣中のフィンチでは、より営巣中
の方が、またオスとメスでは、巣に留まるメスの方が、強い抗体反応を
示したということです。(だからといって、寄生されないというわけで
はありません)
これまで、海洋島に生息する生物は大陸の病原体に晒されたことがない
ため、それらに対し免疫がなく無防備であるとされてきました。ガラパ
ゴスと同じ海洋島ハワイで、鳥マラリアに感染したハワイミツスイの多
くの種が絶滅したことはよく知られています。
今回の研究では、近年諸島に侵入した病原体に対して、フィンチが免疫
機構を活性化させていることが示されました。このような機構がどの程
度、実際の生死に関わってくるのかははっきりと示されていませんが、
研究者らは、諸島の鳥類保全のためにも今後も研究を続けるとしています。
野生生物が、思いもかけない環境の変化に順応する能力は、私たち人間
が考えるよりも高いのかもしれませんね。
※1ヶ月前のニュースですが、「最新」ニュースとして配信しました。。
[JAGA事務局奥野]
【お知らせ】JICA地球ひろばで世界遺産講座
2010年02月01日
JICA地球ひろば
http://www.jica.go.jp/hiroba/index.html
から、セミナー案内の掲載依頼がありました♪
以下のページを参照下さい。
http://www.jica.go.jp/hiroba/event/201002.html#a01-23-01
お仕事の帰りにでも、是非足をお運びください。
=====================================================
日時: 2月3日(水曜)18時30分から20時
会場: JICA地球ひろば 1階 市民のひろば
主催: JICA地球ひろば
エクアドル・ガラパゴス諸島の魅力は、大海原に浮かぶ島々の大自然
と、そこに生息する自然生物です。
現在、ガラパゴス諸島のほとんどの島々が国際保護の管理下にあるの
で、自由に上陸する事はできません。
JICAは2005年から5年間、技術協力プロジェクト「エクア
ドル国・ガラパゴス諸島海洋環境保全計画」を実施しています。
ガラパゴス諸島では、絶滅危惧種の保護と繁殖、移入動物の駆除、不法
滞在者退去、漁業規制など自然保護のための様々な対策がとられていま
す。
しかし、その一方で、人口増加、漁民による国立公園局の封鎖、大型客
船の入港があるなど、世界遺産ガラパゴス諸島をめぐる状況は大きく変
化し、現在は世界危機遺産に登録されています。
人間の活動に翻弄されるガラパゴス諸島について、JICAの活動を紹介し
ながら現場での情報をもとに現状を報告します。
講師:東京大学 アジア生物資源環境研究センター 特任助教 長濱幸生氏
======================================================
http://www.jica.go.jp/hiroba/index.html
から、セミナー案内の掲載依頼がありました♪
以下のページを参照下さい。
http://www.jica.go.jp/hiroba/event/201002.html#a01-23-01
お仕事の帰りにでも、是非足をお運びください。
=====================================================
日時: 2月3日(水曜)18時30分から20時
会場: JICA地球ひろば 1階 市民のひろば
主催: JICA地球ひろば
エクアドル・ガラパゴス諸島の魅力は、大海原に浮かぶ島々の大自然
と、そこに生息する自然生物です。
現在、ガラパゴス諸島のほとんどの島々が国際保護の管理下にあるの
で、自由に上陸する事はできません。
JICAは2005年から5年間、技術協力プロジェクト「エクア
ドル国・ガラパゴス諸島海洋環境保全計画」を実施しています。
ガラパゴス諸島では、絶滅危惧種の保護と繁殖、移入動物の駆除、不法
滞在者退去、漁業規制など自然保護のための様々な対策がとられていま
す。
しかし、その一方で、人口増加、漁民による国立公園局の封鎖、大型客
船の入港があるなど、世界遺産ガラパゴス諸島をめぐる状況は大きく変
化し、現在は世界危機遺産に登録されています。
人間の活動に翻弄されるガラパゴス諸島について、JICAの活動を紹介し
ながら現場での情報をもとに現状を報告します。
講師:東京大学 アジア生物資源環境研究センター 特任助教 長濱幸生氏
======================================================
【参加者募集】今月のカフェは「ロンサム・ジョージ」
2010年01月22日
当会では、毎月1回、「カフェ・ガラパゴス」を開催しています。
http://www.j-galapagos.org/activities/cafe-galapagos/
「カフェ・ガラパゴス」は、ガラパゴス諸島の素晴らしさを凝縮した
BBCのDVD「ガラパゴス」を鑑賞し、ガラパゴス諸島産のコーヒー
を飲みながら、ガラパゴスの科学、保全、旅行、現地事情などを学ぶ
ワークショップです。
今月上映のDVDは、日本語版のみに「特典映像」として収録され
た「ひとりぼっちのジョージ」です。ジョージは、人間の乱獲と野生化
ヤギの影響でゾウガメが絶滅したとされたピンタ島で、たった一頭発見
された、この島の亜種最後の生き残りです。
DVDでは、ゾウガメの生態を分かりやすく映し出しているだけでなく、
なぜジョージのような悲劇が起こってしまったのかを皮肉たっぷりに解
説しています。しかしこれまであまり表に出ていなかったガラパゴスの
「社会」について、かなり踏み込んで映像化している点で、非常に良い
作品です。
現在ガラパゴスでは、どのような問題があり、保全側では何をしようと
しているのか、これを見るとよく分かります。ガラパゴスの保全につい
て興味がある方は必見です。
地元住民、エクアドル国民、そして世界の人々にとっての世界遺産ガラ
パゴス諸島とその保全を、様々な角度から見てみませんか?
※このDVDは、以前NHK教育で放映されたものと同じです。
是非この機会に、すばらしい映像と美味しい&良質のコーヒーと共に、
ガラパゴスを一緒に知りましょう♪
[事務局奥野]
(写真はジョージ。無断転載禁止)
【最新ニュース】絶滅ゾウガメの遺伝子を持つゾウガメ発見
2010年01月16日
諸島には現在11亜種のゾウガメが生息していますが、これまでに絶滅
した亜種が4つあることが分かっています。
今週発表された論文で、世界中の動物園やガラパゴスの飼育場で飼われ
ているゾウガメの遺伝子を調査した研究者が、この中に、絶滅したとさ
れる亜種の1つ、フロレアナ島亜種のゾウガメの遺伝子を持つ個体がい
たことを明らかにしました。
↓論文全文
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0008683#s4
調査対象は156頭で、フロレアナ島亜種の遺伝子を持つとされた
ゾウガメは9頭(メス6頭、オス3頭)。絶滅ゾウガメの遺伝子は、
博物館の標本から採取したということです。
ほとんどが、片方の親は別の亜種(つまりフロレアナ亜種とのハーフ)
の可能性が高いようですが、中には「純血」の可能性の高い個体もいる
とのこと。
現在9頭全部がガラパゴスの飼育施設にいて、すぐにでも人工繁殖が
進められる状態だそうです。
実は野生では、2008年に、諸島で最も大きな島であるイサベラ島の
ウォルフ火山で、ここに生息するゾウガメ数頭が、フロレアナ島亜種
の遺伝子を持っていることが分かりました。
http://galanews.ti-da.net/e2304821.html
今回はこれに次ぐ「快挙」となりましたが、野生状態から人工的に飼
育・繁殖をするのは様々な困難を伴うため、今回の発見は絶滅回避には
非常に重要なものです。
フロレアナ島は、ダーウィンが1835年に上陸した島で、ダーウィンの
記録から、当時はまだゾウガメが生息していたことが分かっていますが、
その後数年〜数十年で島内では絶滅しました。人が食料として食べたこと、
人が食用に持ち込んだヤギがゾウガメの餌となる植物を食べ尽くしてし
まったことなどが原因とされています。
またこの島は、ガラパゴスで最初に人間の入植が始まった島でもあり、
入植に伴って侵入した外来種による固有生態系への被害も大きく、保全
機関にとっては重要な島でもあります。
数年前に野生化ヤギの駆除が完了したこともあり、現地ダーウィン研究
所では、昨年より、この島全体を保全しよう、という「プロジェクト・
フロレアナ」という保全事業を立ち上げました。
http://www.j-galapagos.org/activities/project-floreana/
このプロジェクトでは、ゾウガメの再導入も計画されており(当初は別
亜種を使用する予定だった)、今回発見されたゾウガメが故郷に帰るこ
とができるのも、そう遠くはないのかもしれません。
[JAGA事務局奥野]
した亜種が4つあることが分かっています。
今週発表された論文で、世界中の動物園やガラパゴスの飼育場で飼われ
ているゾウガメの遺伝子を調査した研究者が、この中に、絶滅したとさ
れる亜種の1つ、フロレアナ島亜種のゾウガメの遺伝子を持つ個体がい
たことを明らかにしました。
↓論文全文
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0008683#s4
調査対象は156頭で、フロレアナ島亜種の遺伝子を持つとされた
ゾウガメは9頭(メス6頭、オス3頭)。絶滅ゾウガメの遺伝子は、
博物館の標本から採取したということです。
ほとんどが、片方の親は別の亜種(つまりフロレアナ亜種とのハーフ)
の可能性が高いようですが、中には「純血」の可能性の高い個体もいる
とのこと。
現在9頭全部がガラパゴスの飼育施設にいて、すぐにでも人工繁殖が
進められる状態だそうです。
実は野生では、2008年に、諸島で最も大きな島であるイサベラ島の
ウォルフ火山で、ここに生息するゾウガメ数頭が、フロレアナ島亜種
の遺伝子を持っていることが分かりました。
http://galanews.ti-da.net/e2304821.html
今回はこれに次ぐ「快挙」となりましたが、野生状態から人工的に飼
育・繁殖をするのは様々な困難を伴うため、今回の発見は絶滅回避には
非常に重要なものです。
フロレアナ島は、ダーウィンが1835年に上陸した島で、ダーウィンの
記録から、当時はまだゾウガメが生息していたことが分かっていますが、
その後数年〜数十年で島内では絶滅しました。人が食料として食べたこと、
人が食用に持ち込んだヤギがゾウガメの餌となる植物を食べ尽くしてし
まったことなどが原因とされています。
またこの島は、ガラパゴスで最初に人間の入植が始まった島でもあり、
入植に伴って侵入した外来種による固有生態系への被害も大きく、保全
機関にとっては重要な島でもあります。
数年前に野生化ヤギの駆除が完了したこともあり、現地ダーウィン研究
所では、昨年より、この島全体を保全しよう、という「プロジェクト・
フロレアナ」という保全事業を立ち上げました。
http://www.j-galapagos.org/activities/project-floreana/
このプロジェクトでは、ゾウガメの再導入も計画されており(当初は別
亜種を使用する予定だった)、今回発見されたゾウガメが故郷に帰るこ
とができるのも、そう遠くはないのかもしれません。
[JAGA事務局奥野]
【最新ニュース】ジョージの卵、孵化せず
2009年12月12日

(写真はガラパゴス国立公園提供・国立公園の飼育員は、今年の孵化は
期待できないとしている。)
今夏、ロンサムジョージの相方が2度産卵し、その卵が孵卵器に
入れられていましたが、
■7月22日 5つの卵を産卵(♀107号)
http://galanews.ti-da.net/e2537294.html
■10月7日 6つを産卵(♀106号)
http://galanews.ti-da.net/e2591668.html
残念ながら、最初の5つの卵が孵化しなかったことが分かりまし
た。
以下、2009年12月11日のガラパゴス国立公園からの
プレスリリースです。
---------------------------------------------------------
120日間の孵卵期間を経た'ロンサム・ジョージ'の5つの卵。
今夏、オリを共にするメスの107号が産卵したものですが、5つ
とも孵化しなかったことが分かりました。卵は、胚(胎児の初期)が形
成された形跡もありませんでした。
5つの卵は、サンタクルス島のガラパゴス国立公園管理局人工繁殖セン
ターにある孵卵器に入れられ、メスが生まれやすいように、孵卵器は
29.5℃にセットされていました。
ガラパゴスゾウガメ・ピンタ島亜種の最後の生き残り、ロンサム・
ジョージは、このセンター内に、イサベラ島ウォルフ火山亜種のメスガ
メ2頭と共に飼育されています。
今年2度目に産卵した106号の卵6つは、まだ孵卵器に入れられています。
卵を定期的に観察・測定している公園管理官によると、卵の重さが減っ
ているため、これらも孵化しない(受精していない)可能性が高いと
いうことです。とはいえ、120日間の孵卵期間を経てみないと、結果は
分かりませんが。
----------------------------------------------------------
昨年に引き続き、残念ながら孵化しませんでした。
残りの卵に望みをかけて、待つしかないですね。
[JAGA事務局奥野]
【最新ニュース】ガラパゴスでの気候変動の影響
2009年12月06日

現地チャールズ・ダーウィン財団(=CDF)/研究所からの
プレスリリースです。
※一部省訳、要訳をしています。写真は海洋調査中の研究者ら((C)
CDF)
■ CDF、第一線の海洋学者らと気候変動調査地としてのガラパゴスの
重要性を提言
プエルトアヨラ、ガラパゴス諸島
2009年12月5日
本日発行された科学雑誌「Global Change Biology」に掲載された論文
の中で、CDFの海洋学者である著者のスチュアート・バンクス氏と、
世界的にも有名な海洋学者らが、気候変動が生態系に与える影響について、
もっと焦点を当てるよう訴えています。
バンクス氏は、「ガラパゴスはその特異性はよく知られているが、その
特異的な状態が実際どれほど脆弱であるかは明らかではない」と話して
います。彼は、絶滅が危惧されるガラパゴスの海洋生物43種のう
ち、1/5が既に絶滅した可能性があることを明らかにしました。
論文では、30年にわたりガラパゴスの生物多様性と海洋生態系の
変化を図で示し、主要な調査の詳細な分析を行っています。CDF
海洋科学部門の前部長で現在はCDFと共同で研究を行っているタ
スマニア大学のグラハム・エドガー氏が、海洋学の権威らを率いてこの
調査研究を進めました。
バンクス氏は「エルニーニョ現象、増加する人間(活動)、そして世界
的な気候変動が予測不可能に混ざり合うことで、生物や生息域の回復能
力に深刻な衝撃(ダメージ)を与え、生態系機能の崩壊を招く一つの原
因になる」と説明しています。
論文では、ガラパゴス海洋保護区を「海洋の異常事態(気象)と生物多
様性における漁業の影響を観測し、気候変動の影響を予測するモデルと
なる理想的な自然環境」であるとしています。海洋保護区では、最近、
CDFが主導して「気候変動プロジェクト」として調査が始まっていま
す。この新たな調査は、気候、生物多様性、人間(活動)の影響の3つ
の関係を理解するのに非常に重要であり、これらの関係の理解を深める
ため、新たなデータや歴史的データを組み合わせて研究が行われるとい
うことです。
かねてより世界の海洋資源の保全を早急に進めるべきと主張している共
同研究者のナショナル・ジオグラフィック協会シルビア・アール氏は
「世界の中で、ガラパゴスほど、気候変動と過剰漁業の混合が生態系に
与える影響を、明確に観察できる場所はない。ガラパゴス諸島には、変
化の先端で生きている独特の野生生物が多数存在している。今回の調査
で、最近の漁業圧力により、微妙に保たれていた諸島の(生態系の)シ
ステムが壊れ、生物が自然の気候変動に対し脆くなっていることが分
かった」と強調しています。
同じく共同研究者のボストン大学レス・カウフマン氏は「『進化のロ
ゼッタストーン」とも言えるガラパゴスは、海洋生態系における広範囲
に渡る気候変動の影響を我々に教えてくれている。第一歩を踏み出すに
は遅すぎるかもしれないが、今我々は、(過剰)漁業を止めることで、
気候変動の影響を和らげることができることが分かった。今日我々が口
にする生き物は、世界的気候変動のストレスの中にある生態系の構成員
であり、これらの生態系がダメージを受ければ、そこにいる生物は一瞬
にして消えてしまうだろう」と述べています。
今後バンクス氏が続ける研究では、海藻やサンゴといった、価値がある
にもかかわらずこれまでそれほど注目を集めていなかった生物の保護を
促進すること、そして最終的にはそれが島の住民への支援となることを
目標としています。なぜなら、これらの生物が、漁業の対象となる生物
に豊かな生息地を与えると共に、すばらしい生物多様性は、観光資源に
もなるからです。
ガラパゴス国立公園の海洋研究部門長、エドアルド・エスピノサ氏は、
「ガラパゴス海洋保護区における科学的知識の蓄積と、気候変動による
影響の理解は、保護区の管理計画を進めるにあたり非常に重要であり、
これによって海洋生態系内の損失を避けることができる。生態系の回復
力への複数の圧力を理解することで、生態系のダメージを避けるための
管理方法と、海洋保護区における持続可能な(人間)活動を開発する助
けとなるだろう」と述べています。
バンクス氏は、「人間の影響を最小限にとどめ、責任を持って自然と共
生する現実的で両立可能な方法を探ろうとしているガラパゴス国立公園
への支援は、ガラパゴスの海洋研究と保全のみならず、世界の海洋に
とっても非常に重要なものである」と締めくくりました。
----------------(プレスリリースここまで)----------------
日本では「温暖化によりガラパゴスで生物がたくさん絶滅した」という
ことが強調されていますが、研究者らの主張は、海洋生態系とそれに及
ぼす気候変動と過剰漁業の影響を本格的に調査・研究することの重要性
を説いているものです。
ガラパゴスで水温や気温が高くなるいわゆる「温暖化」や海面上昇など
の現象は、まだ確認されていないということです。(日本語訳・()注:
JAGA奥野)
【最新ニュースについて】気候変動と乱獲の影響で…
2009年12月04日
今日のNHKニュースはじめ、いくつかのマスコミで報道された
ニュースについて、
NHKのニュース
http://www.nhk.or.jp/news/t10014195991000.html#
47News
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120401000209.html
Extinctions on the rise in the Galapagos: fishing and global warming
devastating islands' species(英語)
http://news.mongabay.com/2009/1203-hance_galapagos.html
以下、ご参照ください。
ガラパゴスでは、数年〜数十年に一度、「エルニーニョ現象」という気
候の変化があります。
これが今回報道された「気候変動=Climate Change」を指してい
るようです。
エルニーニョが起きると、ガラパゴスでは、降水量が、例年の10
倍からひどいときは100倍ほどになります。陸上は高温多雨とな
り、植物は繁茂し、陸鳥や陸に暮らす生物たちは沢山食料を得ます。
最近では、1982〜83年、1997〜98年に非常に大きなエルニー
ニョ現象が発生しています。
一方海では、海水面の温度が著しく上がるため、ペンギンなどの海鳥の
餌となる魚類や、ウミイグアナの餌となる藻類が深いところに行ってし
まうため、これらの生物は食べ物を得られず、一部は餓死します。海
洋・沿岸生態系は、エルニーニョ現象によって、非常に大きな影響/
ダメージを受けます。
これに加えて、乱獲です。
ガラパゴスでは、1980年代後半、本土からの移民が増加し、漁民
となり、ナマコを乱獲するようになりました。多い年で1000万匹以上
のナマコが中華食材用にとられていました。保全機関や政府は漁業を禁
止しようとしましたが、漁民との間で紛争となり、決着が付かず、
現在でも、量や期間を限定して、漁が行われています。その結果、
現在では当時の100分の1以下しかとれなくなっているそうです。
今回報告された絶滅/生息数の減少の原因の可能性としては、生
態系の中の生物を大量かつ継続的にとってしまったために、生態
系のバランスが崩れ、他の種にも影響を与えている、ということが
考えられます。
現在最も絶滅が心配されている鳥類の一種に、マングローブフィンチと
いう鳥がいます。これはマングローブに営巣するフィンチですが、ナマ
コを茹でるためにこのマングローブが大量に伐採されたために、生息域
が狭くなったことが原因とも言われています。
狭い場所に固有の生物がたくさん生息しているガラパゴスでは、大きな
気候の変化や、大量の乱獲は、甚大な影響やダメージを、急速にもたら
します。
ただし、ガラパゴスで、これまで「温暖化」やその直接の影響が調査・
確認されたことはありません。現地のダーウィン研究所では、先月、
温暖化とその影響を調査するプロジェクトを立ち上げたばかりです。
絶滅/生息数の減少のはっきりした原因については、今後明らかになる
調査結果を、待ちたいと思います。
また、エルニーニョ現象に触れているこちらの記事も、参考になるかと
思います。
http://galanews.ti-da.net/e2579428.html
少しずつですが、人間により歪められた自然が元に戻る手伝いを、
現地機関と共に進めていきたいと思っています。遠い小さな国の話
ですが、今回の報告によって日本からの支援が広がればと思います。
[事務局TO]
ニュースについて、
NHKのニュース
http://www.nhk.or.jp/news/t10014195991000.html#
47News
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120401000209.html
Extinctions on the rise in the Galapagos: fishing and global warming
devastating islands' species(英語)
http://news.mongabay.com/2009/1203-hance_galapagos.html
以下、ご参照ください。
ガラパゴスでは、数年〜数十年に一度、「エルニーニョ現象」という気
候の変化があります。
これが今回報道された「気候変動=Climate Change」を指してい
るようです。
エルニーニョが起きると、ガラパゴスでは、降水量が、例年の10
倍からひどいときは100倍ほどになります。陸上は高温多雨とな
り、植物は繁茂し、陸鳥や陸に暮らす生物たちは沢山食料を得ます。
最近では、1982〜83年、1997〜98年に非常に大きなエルニー
ニョ現象が発生しています。
一方海では、海水面の温度が著しく上がるため、ペンギンなどの海鳥の
餌となる魚類や、ウミイグアナの餌となる藻類が深いところに行ってし
まうため、これらの生物は食べ物を得られず、一部は餓死します。海
洋・沿岸生態系は、エルニーニョ現象によって、非常に大きな影響/
ダメージを受けます。
これに加えて、乱獲です。
ガラパゴスでは、1980年代後半、本土からの移民が増加し、漁民
となり、ナマコを乱獲するようになりました。多い年で1000万匹以上
のナマコが中華食材用にとられていました。保全機関や政府は漁業を禁
止しようとしましたが、漁民との間で紛争となり、決着が付かず、
現在でも、量や期間を限定して、漁が行われています。その結果、
現在では当時の100分の1以下しかとれなくなっているそうです。
今回報告された絶滅/生息数の減少の原因の可能性としては、生
態系の中の生物を大量かつ継続的にとってしまったために、生態
系のバランスが崩れ、他の種にも影響を与えている、ということが
考えられます。
現在最も絶滅が心配されている鳥類の一種に、マングローブフィンチと
いう鳥がいます。これはマングローブに営巣するフィンチですが、ナマ
コを茹でるためにこのマングローブが大量に伐採されたために、生息域
が狭くなったことが原因とも言われています。
狭い場所に固有の生物がたくさん生息しているガラパゴスでは、大きな
気候の変化や、大量の乱獲は、甚大な影響やダメージを、急速にもたら
します。
ただし、ガラパゴスで、これまで「温暖化」やその直接の影響が調査・
確認されたことはありません。現地のダーウィン研究所では、先月、
温暖化とその影響を調査するプロジェクトを立ち上げたばかりです。
絶滅/生息数の減少のはっきりした原因については、今後明らかになる
調査結果を、待ちたいと思います。
また、エルニーニョ現象に触れているこちらの記事も、参考になるかと
思います。
http://galanews.ti-da.net/e2579428.html
少しずつですが、人間により歪められた自然が元に戻る手伝いを、
現地機関と共に進めていきたいと思っています。遠い小さな国の話
ですが、今回の報告によって日本からの支援が広がればと思います。
[事務局TO]
「カフェ・ガラパゴス」今月の参加者募集中
2009年11月26日
当会では、毎月1回、「カフェ・ガラパゴス」を開催しています。
http://www.j-galapagos.org/activities/cafe-galapagos/
「カフェ・ガラパゴス」は、ガラパゴス諸島の素晴らしさを凝縮した
BBCのDVD「ガラパゴス」を鑑賞し、ガラパゴス諸島産のコーヒー
を飲みながら、ガラパゴスの科学、保全、旅行、現地事情などを学ぶ
ワークショップです。
これまで科学者が明らかにしてきたガラパゴスの科学的価値を共有し、
それを保全する科学についてもお伝えしたいと思います。
発展途上国にあるガラパゴス諸島の保全は、他国からの援助により成り
立ってきました。
地元住民、エクアドル国民、そして世界の人々にとっての世界遺産ガラ
パゴス諸島とその保全を、様々な角度から見てみませんか?
是非この機会に、すばらしい映像と美味しい&良質のコーヒーと共に、
ガラパゴスを一緒に知りましょう♪
来月は、12月26日(土)を予定しています。
[事務局TO]
http://www.j-galapagos.org/activities/cafe-galapagos/
「カフェ・ガラパゴス」は、ガラパゴス諸島の素晴らしさを凝縮した
BBCのDVD「ガラパゴス」を鑑賞し、ガラパゴス諸島産のコーヒー
を飲みながら、ガラパゴスの科学、保全、旅行、現地事情などを学ぶ
ワークショップです。
これまで科学者が明らかにしてきたガラパゴスの科学的価値を共有し、
それを保全する科学についてもお伝えしたいと思います。
発展途上国にあるガラパゴス諸島の保全は、他国からの援助により成り
立ってきました。
地元住民、エクアドル国民、そして世界の人々にとっての世界遺産ガラ
パゴス諸島とその保全を、様々な角度から見てみませんか?
是非この機会に、すばらしい映像と美味しい&良質のコーヒーと共に、
ガラパゴスを一緒に知りましょう♪
来月は、12月26日(土)を予定しています。
[事務局TO]
【今日は何の日?】「種の起源」出版から150年
2009年11月24日

今日11月24日は、150年前に、英国の博物学者
チャールズ・ダーウィンによって、自然淘汰による生物進化の仕組みを
説明した「種の起源」が出版された日です。
今年はちょうど150周年にあたり、世界各地で、ダーウィンにち
なんだイベントが開催されています。先月30日になりますが、米
国のスミソニアン博物館で、やはりこの150年を記念したイベン
トが開催されました。
この中で、ダーウィン生誕200周年と、「種の起源」出版100年目に
設立されたガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン財団の50周年を
祝して、同財団の技術部長フェリペ・クルス氏が「ガラパゴスの保全
活動と未来への挑戦」と題して講演を行いました。
(写真は、向かって左がクルス氏、中央が、当会の米姉妹団体
Galapagos Conservancy会長のジョハンナさん、右が駐米エクアドル大使)
ガラパゴス諸島の科学的価値を、最初に世界に広め、歴史に刻んだの
は、間違いなくダーウィンでしょう。
この英国人の偉業を今後も世界に広めつつ、ダーウィン財団はガラパゴス保全
のために活動を続けていく、と同財団のプレスリリースは結んでいます。
最後に、こんなニュースがありました。
「『種の起源』初版本がトイレで見つかる、価値880万円相当」
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2666665/4947904
見つかる物もすごければ、見つかる場所もすごいのが、さすが英国です
ね(^_^)
おまけ:文中のジョアンナさんは、古武道が大好きな親日家で、よく
来日しては、沖縄で古武道の大会に出ているスゴイ方です。
[事務局TO]
【最新ニュース】ダーウィンが採取したマネシツグミ標本からDNA
2009年11月20日

ガラパゴス諸島南部のフロレアナ島という島をご存じでしょうか?
(地図:「Floreana」)
170年ほど前にダーウィンが上陸した4つの島の一つで、ダーウィン上
陸の数年前に、諸島で初めて人間の入植が始まった島でもあります。
ダーウィンは、この島固有の「フロレアナ・マネシツグミ (Floreana
Mockingbird)」(写真参照)という鳥を採取し、標本にして英国に持ち
帰っています。
著書「ビーグル号航海記」には、「驚くべきことに、この鳥が島によっ
て種が異なっていることを発見した」という記述があり、ダーウィンが
進化の理論を着想するに至った、最初の切欠となった生物とも言われて
います。(現在では、諸島に4つの異なる種が生息していること
が分かっています。地図参照)
しかしその数年後、入植した人間が持ち込んだネズミなどの外来種の影
響で、この鳥が島から消えてしまい、現在では、この島の2つの離れ小
島、チャンピオン島とガードナー島に計477羽が生息していることが
分かっています。
現地では、この種の生存を確実なものとするため、小島に生息するフロ
レアナ・マネシツグミを、本来の生息地であるフロレアナ島へ再導入す
る計画が進められていました。
そんな中、今回、ダーウィンが採取したフロレアナ・マネシツグミの標
本2つと、現在生き残っている2つの小島のマネシツグミから、
DNAが採取され、遺伝子の調査・研究が行われました。
その結果、現存する2つの小島に生息する種は、それぞれ遺伝的
に異なる集団であることが分かりました(ダーウィンの標本とも異な
る)。ただし、独立した種を形成するには至っていないということです。
チャンピオン島の種は、ガードナー島の種にはない遺伝情報を保持して
おり、これらのことから、この鳥のフロレアナ島への再導入には、遺伝
的多様性を最大限確実なものとするため、それぞれの小島の個体群を保
護しつつ、両方の小島から個体を移入し、3番目の個体群をフロ
レアナ島に形成させるのがいいのではないか、と研究者らは語っていま
す。
詳細は、英国の新聞・TVのオンライン記事をご覧ください。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/science/biology_evolution/article6920757.ece
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8364778.stm
ただし、チャンピオン島の個体は、最新調査で47羽しか生息が確
認されておらず、これまでの計画では、ガードナー島からのみの導入を
考えていました。
どのような導入がベストかは分かりませんが、少なくとも今回の研究結
果が、保全に大きな影響を与えることは確かです。今後、チャールズ・
ダーウィン研究所で、どのような判断がなされるのか、また連絡が入っ
たらここでお知らせします。
なお当会では、このフロレアナ島の保全プロジェクト「プロジェクト・
フロレアナ」を支援しています。近日中にこのプロジェクトの詳細を、
当会サイトにアップする予定です。皆さんのご支援を頂けたらと思って
います。
[事務局TO]
(写真は、フロレアナ・マネシツグミ)
【お知らせ】講演会「生命と進化2009」@長崎
2009年11月18日
当会が後援する長崎での講演会のお知らせです。
11月24日はダーウィンが「種の起源」を発刊した日で、今年は
150年目にあたります。
本講演会では当会会長の伊藤秀三長崎大学名誉教授も講演予定です。
伊藤会長は、現地で保全活動を行うチャールズ・ダーウィン財団の会員
でもありますが、今年は、同財団設立50周年にもあたります。
ダーウィンの才能、ガラパゴスの魅力、そしてガラパゴスの保全につい
て知る素晴らしい機会です。お近くの方は是非足をお運びください。
『生命と進化2009〜長崎からダーウィンを考える』
対 象 一般市民(小・中・高・大学生を含む)入場無料
日 時 2009年11月24日(火)17:00 開場、
17:30 開演
場 所 長崎大学医学部 良順会館(下のキャンパスマップの
11)
http://www.nagasaki-u.ac.jp/guidance/acs_cps3.html
(長崎市坂本一丁目12-4)
■プログラム
○幕末とダーウィン 増崎 英明(長崎大学 産婦人
科 教授)
○ダーウィンとガラパゴス
伊藤 秀三(長崎大学 名誉教授, 日本ガラパゴスの
会 会長)
○ダーウィンが来た、が来た!
NHKエンタープライズ自然科学番組部
○オリジン:Before Charles, After Darwin
森 望(長崎大学医学部 解剖学 教授)
○ダーウィンの遺産 渡辺 政隆(科学史家、サイエンスライ
ター)
主 催 長崎ダーウィン愛好会、長崎大学医師会
後 援 NPO法人日本ガラパゴスの会、長崎大学産婦人科同窓会
(写真は伊藤会長撮影の、ガラパゴス・ラクンブレ火山から溶岩が流れ
る様子)
【データ】ガラパゴスへの観光客数
2009年11月07日
先月末、以下のニュースが、現地新聞に掲載されました。
「エクアドルの観光、不振」
http://www.eluniverso.com/2009/10/24/1/1356/menos-viajes-estadias-
cortas-afectan-empresas-turisticas.html?p=1356&m=1226
世界経済危機とともに、やはり新型インフルエンザの影響があり、エク
アドル全体、そしてガラパゴス諸島への旅行やツアーが減少しているそ
うです。
さてここで、ガラパゴス国立公園(PNG)が発表している、ガラパ
ゴス諸島への観光客数のデータを紹介します。
昨年(2008年)ガラパゴスを訪れた観光客の数は全体で
173,420人
このうち、最も多いのはエクアドル人で、
53,468人(31%)
次がアメリカ人の
52,926人(同)
となっています。
グラフは、世界遺産に登録された1978年直後から昨年までの観光
客数の推移です。
青色がエクアドル人、緑色が外国人、オレンジ色が合計を表します
(PGN作成)。
観光客が増えたことで、観光産業に従事する(あるいは従事しようと来島
する)島民が増え、結果大陸と諸島間の船や飛行機などの往来が増えて、
外来種の侵入を許し、固有生態系が外来種により駆逐されている。
これが現在ガラパゴスが抱える最も大きな問題です。
しかし貧困の多いエクアドルの経済にとって、ガラパゴスは「ドル箱」で
あり、またガラパゴスの島民には、観光産業が衰退すれば食い扶持がなく
なり、違法な漁業などを行わざるを得ない状況になる可能性もあり、現在
までのところ、観光客数の制限などといった法的規制は行われていません。
では現在のガラパゴスはどこへ向かおうとしているのでしょうか。
答は……「Sustainable Galapagos」(持続可能なガラパゴス)。
これについては長くなるので、また別に掲載したいと思います。
興味がある方(かつ東京にお住まいの方…)は、是非「カフェ・ガラパ
ゴス」へおいでください!
http://www.j-galapagos.org/activities/cafe-galapagos/
ガラパゴス産のコーヒーと想像を超える素晴らしいガラパゴスの映像で
お待ちしています。
[事務局TO]

「エクアドルの観光、不振」
http://www.eluniverso.com/2009/10/24/1/1356/menos-viajes-estadias-
cortas-afectan-empresas-turisticas.html?p=1356&m=1226
世界経済危機とともに、やはり新型インフルエンザの影響があり、エク
アドル全体、そしてガラパゴス諸島への旅行やツアーが減少しているそ
うです。
さてここで、ガラパゴス国立公園(PNG)が発表している、ガラパ
ゴス諸島への観光客数のデータを紹介します。
昨年(2008年)ガラパゴスを訪れた観光客の数は全体で
173,420人
このうち、最も多いのはエクアドル人で、
53,468人(31%)
次がアメリカ人の
52,926人(同)
となっています。
グラフは、世界遺産に登録された1978年直後から昨年までの観光
客数の推移です。
青色がエクアドル人、緑色が外国人、オレンジ色が合計を表します
(PGN作成)。
観光客が増えたことで、観光産業に従事する(あるいは従事しようと来島
する)島民が増え、結果大陸と諸島間の船や飛行機などの往来が増えて、
外来種の侵入を許し、固有生態系が外来種により駆逐されている。
これが現在ガラパゴスが抱える最も大きな問題です。
しかし貧困の多いエクアドルの経済にとって、ガラパゴスは「ドル箱」で
あり、またガラパゴスの島民には、観光産業が衰退すれば食い扶持がなく
なり、違法な漁業などを行わざるを得ない状況になる可能性もあり、現在
までのところ、観光客数の制限などといった法的規制は行われていません。
では現在のガラパゴスはどこへ向かおうとしているのでしょうか。
答は……「Sustainable Galapagos」(持続可能なガラパゴス)。
これについては長くなるので、また別に掲載したいと思います。
興味がある方(かつ東京にお住まいの方…)は、是非「カフェ・ガラパ
ゴス」へおいでください!
http://www.j-galapagos.org/activities/cafe-galapagos/
ガラパゴス産のコーヒーと想像を超える素晴らしいガラパゴスの映像で
お待ちしています。
[事務局TO]

【最新ニュース】ジョージの相方、再び産卵
2009年10月07日

ガラパゴスゾウガメのピンタ島亜種最後の生き残りとして、現地ダー
ウィン研究所で飼育されている「ロンサム・ジョージ」くん。
昨年に引き続き、今夏も、同じ檻にいるメスが産卵しましたが、
http://galanews.ti-da.net/e2537294.html
昨日、ガラパゴス国立公園(GNP)からのプレスリリースで、もう
一頭のメスも産卵した、というニュースが入ってきました。
(写真は卵を回収する公園職員ら。GNP提供。)
確認されたのは、1つの巣にあった6つの卵。状態は「完璧」と
のこと。産卵したのは、ジョージと同じ檻に16年間入っているイ
サベラ島ウォルフ火山亜種のメスガメNo.106です。(7月
に産卵したのはNo.107。ジョージはこのメス2頭と暮らしている。)
卵は、測定された後、4つは29.5度、2つは28度の孵卵器に入れられました。
前者はメスに、後者はオスに生まれる確率を上げるための設定です。
卵は、7月20日の5つの卵と一緒に入れられて、約120日間の孵卵を
経て、孵化に至るかどうかが分かるということです。
昨年は16個の卵全てが孵化に失敗しており、今回、絶滅回避に光
が見えるかどうか、期待は高まるばかりです。
以上がプレスリリースの内容です。
ここで、こぼれ話。
今夏当会が行った体験学習ツアーの参加者が、ジョージの檻を見学に
行ったときのこと。なんと、ジョージが交尾をしているところを偶然目
撃。証拠写真♪をたくさん撮ってこられました!!
昨年は、孵化しなかった卵が全て、受精に失敗しているような状態だっ
たため、「無精卵では」という話もありましたし、これまで16年
もの間、全く交尾に関心があるそぶりを見せなかったため、交尾の方法
を知らないのでは、もうメスに興味がないのでは、などと考えられたこ
ともあり、絶滅回避は絶望視されていました。
このところのジョージの変化に、どんな原因があるのか分かりません
が、子孫を残すのに積極的になってくれたジョージくん。温かく見守り
たいですね。
[事務局担当TO]
【最新ニュース】GNP:70の観光地点をモニタリング調査
2009年10月01日

ガラパゴス国立公園(GNP)内の観光では、公園管理局が予め決め
た観光地点(サイト)しか立ち入ることができません。
*公園内の観光についてはこちらに基本情報を載せています。
http://galanews.ti-da.net/e2524590.html
観光サイトは現在70カ所。その管理の一環として調査が行われ
た、というニュースをお送りします。
==以下、GNPプレスリリース訳。※一部意訳・略訳しています。
GNPニュース:ガラパゴス国立公園管理局、諸島の70の観光サイ
トをモニタリング調査
観光サイトや観光活動の変化を見出し、良好な状態に維持することを目
的とする(写真は調査の様子)。
2009年9月28日
ガラパゴス国立公園管理局は、公園内の70の観光サイト(陸上)
のモニタリング調査を開始しました。
このモニタリングでは、観光サイトや観光活動の変化を見出すのに有効
な生物物理学的・社会的データや管理データを収集します。
GNPではこのデータを分析し、その変化がもたらす潜在的な影響を見出
し、観光地点を良好な状態に維持するとともに、公園を訪れる人々が今
後も質の高い経験をできるよう計画や管理方針を策定していきます。
各地点で収集されたデータは、継続的な指標として使用されます。生物
物理学的指標には、浸食、歩道の幅、植被(植物がどれくらい地面を
覆っているか)や、ごみ、落書き、火災の兆候、外来種の有無などがあ
ります。
社会的指標は、訪れる人々が観光サイトで感じる「孤立感
(isolation)」や「独占感(exclusivity)」のレベルを測るための
ものです。
管理指標は、既存のインフラの状態を評価します。ナチュラリストガイ
ドや公園監視員(レンジャー)が現地報告書に記載する情報も取り入れ
て評価します。
今週、公園管理局では、サンクリストバル島のエル・フンコ、プンタ・
ピット、セロ・ブルッホの各観光サイトのモニタリングを行いました。
エル・フンコ(諸島唯一の淡水湖)では、歩道の数か所で浸食が見つか
り、雨水や土砂の流出を緩和し、また、立ち入りしやすくするための木
製の保護柵を設置しました。
ブラックベリーやグアバなどの外来種も見られましたが、管理局では、
その駆除を計画済みで、外来種の見つかったエリアにミコニア(固有
種)を植え替える予定です。
収集されるデータは、すべて所定の管理基準に則して分析・比較され、
状況が許容されるものかどうか、また、管理行動が必要な場合は、どの
ようなものが必要かが決定されます。
(訳:S.Nakamura(翻訳ボランティア)、掲載:JAGA、
()内JAGA注釈)
【最新ニュース】ガラパゴス海域でサンゴの新種発見
2009年09月19日
ダーウィン財団(研究所)から、英国のオンライン記事を紹介する形で
の、ニュースがきましたので、概要をお知らせします。
Scientists discover new coral species in Galapagos waters
ガラパゴス海域でサンゴの新種を研究者が発見(2009/9/9)
http://www.guardian.co.uk/environment/2009/sep/09/coral-new-species-
galapagos
ガラパゴスの中で比較的調査が進んでいない北西部のダーウィン島と
ウォルフ島の調査で、いくつかのサンゴのコロニーが発見されたという
ことです。
気候変動による海水温の上昇と、周期的なエルニーニョ現象により、広
い範囲でサンゴの「白化現象」が見られるようになりましたが、多くの
科学者は、もう既に、サンゴの大量絶滅が次の十年のうちにやってくる
のに、十分な状況であると考えています。
そんな中、サザンプトン大学のテリー=ドーソン教授らは、
1970代以降大規模調査が行われていなかったガラパゴスの海域を広範囲
に調査し、属の異なる新種3種と、おそらく新種であろう1
種、そしてこれまでガラパゴスで確認されたことのなかった数種を発見
しました。
サンゴ礁は、プランクトンを食べる小さなポリプにより作られた炭酸カ
ルシウムにより形成され、サンゴに共生する褐虫藻から栄養分を得、ま
た美しい色も、これによって生じているそうです。
海水温が上がると、褐虫藻が死ぬか、あるいはポリプが褐虫藻を拒むた
め、白化現象が起きると考えられています。82年〜83年の
エルニーニョでは、ガラパゴスでおよそ95%のサンゴが死に、甚
大な海洋生態系崩壊が起きたそうです。
今回の発見に際して、ドーソン教授は、海水温の変化に褐虫藻が適応し
たように見える、としています。
以下、教授の言葉。
「我々の調査は、生物は我々が考えているより回復が早いことを、示し
ているのかもしれない。自然は自分自身をケアする優れた能力を持って
いる。人間は物事を短いタイムスケールで見ている。」
「エルニーニョの後、たくさんのサンゴが死んだ。しかし、生物が(生
き残るために)何かをする十分な時間は、まだ与えられていない。急速
な気候変動とその影響が懸念されているが、生物の中には、この気候変
動に素速く適応できるものもいるのです。」
また、これまで共生藻類の調査/研究を率いてきたアンドリュ
=ベイカー助教(米国)は、1998年にデータを集め出して以来、
(サンゴの)温度に対する耐性について、いくつかの証拠が見つかって
いる、としています。
「たくさんの人がガラパゴスを「自然の実験室」と呼びますが、サンゴ
についてもこれは事実です。ガラパゴスのサンゴを観察することで、こ
の30〜50年に世界中のサンゴがどうなるのかを見る「モデ
ル」となるのではないか。」
==記事の内容ここまで。
最後の研究者二人の言葉が大変興味深いですね。
来年名古屋でCOP10が開催されますが、「生物多様性」およびそ
の保全について、様々な角度から考える良い機会となるといいですね。
[JAGA事務担当TO]
【ご案内】グラント博士東京講演 150名様ご招待!!
2009年09月16日
毎年稲盛財団が授与する「京都賞」に、今年ガラパゴス諸島のフィンチ
の進化の研究で功績を残したピーター&ローズマリー・グラント博士夫
妻が選ばれました。
http://galanews.ti-da.net/e2514873.html
11月の授賞式には、京都で様々なイベントが行われるそうですが、
JAGAでは、是非東京でも博士夫妻にご講演をして頂こうと、以下の通り
企画し、稲盛財団のご厚意もあり、実現する運びとなりました。
すでに受付が始まっていますので、ご希望の方は、お早めにお申し込み
下さい。
終了後に懇親会も予定しています。
★ピーター&ローズメリー・グラント夫妻「京都賞」受賞記念東京講演会
共催:日本動物学会、日本ガラパゴスの会
後援:日本進化学会、日本生態学会、日本鳥学会
●期日 11月16日(月) 午後2:00〜4:00
●場所 東京大学理学部2号館講堂
●演者 Peter & Rosemary Grant(プリンストン大学名誉教授)
●演題 Evolution of Darwin’s Finches
●概要
これまで、進化は長い年月にわたって徐々に進行するもので、通常人間
の一生の間では認めることができないと思われてきた。しかし、南米ガ
ラパゴス諸島に生息するダーウィンフィンチ類では、エルニーニョなど
の気候変化によって形態形質が短期間で変化する。ピーター&ローズメ
リー・グラント夫妻は、徹底した個体識別と形態測定、気候変化にとも
なう餌生物の豊凶追跡により、採食器官であるくちばしなどの形態形質
が遺伝をともなって変化する過程を明らかにした。本講演では、こうし
た「目に見える」進化のあり方を紹介するとともに、ダーウィンフィン
チ類における一種から多数種への適応放散のあり方についても考察する。
●通訳 なし
●参加申し込み: 参加無料。
ただし、席数に限りがあるので、参加ご希望の方は、必ず下記あて電子
メールにてお申し込みください。先着150名の方をご招待します。
申込先:
東京大学大学院 農学生命科学研究科
生物多様性科学研究室 山口由里子
e-mail: yamaguchi@es.a.u-tokyo.ac.jp
(@を小文字にして送信してください)
●問い合せ先:JAGA
http://www.j-galapagos.org/contact/
[事務局担当TO]
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の進化の研究で功績を残したピーター&ローズマリー・グラント博士夫
妻が選ばれました。
http://galanews.ti-da.net/e2514873.html
11月の授賞式には、京都で様々なイベントが行われるそうですが、
JAGAでは、是非東京でも博士夫妻にご講演をして頂こうと、以下の通り
企画し、稲盛財団のご厚意もあり、実現する運びとなりました。
すでに受付が始まっていますので、ご希望の方は、お早めにお申し込み
下さい。
終了後に懇親会も予定しています。
★ピーター&ローズメリー・グラント夫妻「京都賞」受賞記念東京講演会
共催:日本動物学会、日本ガラパゴスの会
後援:日本進化学会、日本生態学会、日本鳥学会
●期日 11月16日(月) 午後2:00〜4:00
●場所 東京大学理学部2号館講堂
●演者 Peter & Rosemary Grant(プリンストン大学名誉教授)
●演題 Evolution of Darwin’s Finches
●概要
これまで、進化は長い年月にわたって徐々に進行するもので、通常人間
の一生の間では認めることができないと思われてきた。しかし、南米ガ
ラパゴス諸島に生息するダーウィンフィンチ類では、エルニーニョなど
の気候変化によって形態形質が短期間で変化する。ピーター&ローズメ
リー・グラント夫妻は、徹底した個体識別と形態測定、気候変化にとも
なう餌生物の豊凶追跡により、採食器官であるくちばしなどの形態形質
が遺伝をともなって変化する過程を明らかにした。本講演では、こうし
た「目に見える」進化のあり方を紹介するとともに、ダーウィンフィン
チ類における一種から多数種への適応放散のあり方についても考察する。
●通訳 なし
●参加申し込み: 参加無料。
ただし、席数に限りがあるので、参加ご希望の方は、必ず下記あて電子
メールにてお申し込みください。先着150名の方をご招待します。
申込先:
東京大学大学院 農学生命科学研究科
生物多様性科学研究室 山口由里子
e-mail: yamaguchi@es.a.u-tokyo.ac.jp
(@を小文字にして送信してください)
●問い合せ先:JAGA
http://www.j-galapagos.org/contact/
[事務局担当TO]
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【最新ニュース】ガラパゴスで初のインフル死者:観光へ影響?
2009年09月12日
今月4日、ガラパゴス諸島サンタクルス島で、新型
インフルエンザに感染した29才の男性が、死亡した
ことが分かりました。男性は喘息を患っており、死
因は呼吸器不全だったとのことです。
ガラパゴスでは、8月22日に初めて新型インフルエン
ザの患者が確認され、以降、最も人口の多いプエル
トアヨラの町は厳戒態勢をとり、感染拡大を防ぐた
めに、9月7日までの2週間、学校や大学などの教育機
関全ての休校処置をとっていました。
その後5人の感染が分かった時点で、エクアドル政
府は観光の規制を行うか協議し、渡航禁止などの処
置をとらないことを決定しました。
今回の死亡を受けて、エクアドル政府は大陸本土よ
り新型インフルエンザ対策の医療機器をサンタクル
ス島プエルトアヨラの病院に送ったことを、9月10日
に発表しました。
これにより、インフル感染者への最低限必要な治療
が可能になったということです。現在病院に入院し
ている17名のインフル感染患者の容体は、全員安定
しており、快方に向かっているとのこと。
また、同日、今後の諸島への渡航について、エクア
ドル観光相は、「今回の死亡は非常に悲しいことだ
が、これにより諸島への観光客が大きな危機に瀕し
ているとはいえない」として、観光客の入島規制は
しない意向を明らかにしました。
参考サイト
Nature.com
First swine flu death on the Galapagos
http://www.nature.com/news/2009/090908/full/news.2009.889.html
El Comercio
Un joven de 29 años murió en Galápagos
http://ww1.elcomercio.com/noticiaEC.asp?id_noticia=302914&id_seccion=8
Univision.com
Mantienen abiertas Galápagos pese a muerte por gripe porcina
http://www.univision.com/contentroot/wirefeeds/salud/8036224.shtml
およびエクアドル政府プレスリリース(西語)
[JAGA事務担当TO]
【最新ニュース】ユネスコと「持続可能な発展」で合意
2009年09月11日

(CDF)(研究所)からのプレスリリースです。
(写真はユネスコ・エクアドルのエドアルド・マコト氏と、CDF
のガブリエル・ロペス氏)
2009年9月7日キト
ユネスコ(国連教育科学文化機関)とCDFは、科学、教育、文
化、コミュニケーションの分野で、ガラパゴスにおける保全と持続可能
な発展を支援することで合意しました。
合意書への署名は、9月3日、15名のユネスコ幹部出
席のもと、ユネスコ・エクアドルの代表エドアルド・マコト氏と
CDF理事長のガブリエル・ロペス氏の間で行われました。
この合意は、ガラパゴスの保全を促進し、持続可能な発展を推し進める
ために、2008年憲法に謳われたエクアドル政府の確定方針を背景
に取り交わされたものです。
CDFとユネスコは今後、エクアドル国家開発計画に則り、プロジェクト
を企画し、協同で、共通のゴールに向かって活動を行っていくことにな
ります。特にこの合意では、環境保全への、ガラパゴス社会の許容量
(ソーシャル・キャパシティ)の発展を求めていくこととしています。
具体的には、
・自然科学・社会科学の調査を促進し、科学的で、健全な情報を、地
域、国内、国外の保全に関する意思決定機関に対して供給すること。
・ステイクホルダーの積極的な参加を通して、持続可能な発展への要望
に応え、諸島における教育の強化・発展を支援すること。
・教育に責任を持つ機関との対話と協力のもと、共通認識の上にたった
発展への戦略を作り上げること。
など、主に教育、情報提供への支援および協力を目的としています。
[JAGA事務担当TO]
【続報】「ガラパゴスのハ虫類に危機」について
2009年08月27日
2ヶ月ほど前、ここで以下の記事を掲載しました。
「ガラパゴスのハ虫類に危機 研究者が警告」
http://galanews.ti-da.net/e2517528.html
これに関連して、同じ論文の著者が、
「ガラパゴス諸島への定期的な蚊の侵入についての
証拠」として
今月上旬、以下の論文を発表しました。
Evidence for regular ongoing introductions of mosquito disease
vectors into the Galápagos Islands
http://rspb.royalsocietypublishing.org/content/early/2009/08/07/rspb.
2009.0998.abstract?sid=e131778b-b538-4db8-bfa8-532e13d4cdec
観光船や飛行機に付着して諸島に侵入した蚊が、鳥
マラリアや西ナイル熱などの病原体を媒介し、これ
らによる病気が諸島固有の動物に致命的な影響を与
える、と警告するものです。
これに対して、先日、ガラパゴス国立公園からプレ
スリリースが出ましたので紹介します。
リリースでは、このネッタイイエカ(southern house
mosquito)が諸島で確認されたのは確かだが、
・この蚊が存在するのは人間が居住する4つの島の
居住区に限られていること
・政府は定期的に、大陸からガラパゴスに到着する
船や飛行機の殺虫・消毒作業を行っていること
・諸島の観光船は、厳格な環境基準によって運航さ
れ、運航の継続許可を得るには、機体・船体の殺
虫・消毒が必要であること
・このネッタイイエカの繁殖には、淡水が必要であ
るが、乾燥した気候であるガラパゴスでは、繁殖で
きる範囲は限られていること
などを挙げ、公園局では、この蚊が鳥マラリアや西
ナイル熱の病原体を運ぶことは確かだが、これらに
よる病気が諸島で確認されたわけではない、として
います。
以上がプレスリリースの内容です。
ガラパゴス諸島と同じ海洋島で、固有の生態系が広
がるハワイ群島では、過去、蚊が媒介した鳥マラリ
アにより、群島固有の鳥類が10種以上絶滅し、それ
以上の種が絶滅に瀕しているということです。
http://www.iucn.jp/protection/species/case.html#06
また、ガラパゴスでは昨年、ペンギンからマラリア
原虫が見つかったことが報告されました。
http://galanews.ti-da.net/e2197255.html
エクアドル政府もあらゆる対策を練っているようで
すが、蚊も病原体もあまりに小さく、なかなか対策
が難しいのも事実のようです。
[事務局担当TO]
余談ですが、ガラパゴスでは今月21日、初めて新型
インフルエンザの患者が確認されました。影響が未
知なだけに、対策も難しいでしょうね。(TO)
【最新ニュース】新種のピンクイグアナに学名
2009年08月22日
今年1月に発表された論文で新種の報告がされた
「ピンクイグアナ」。
http://galanews.ti-da.net/e2511642.html
このたび、この「ピンクイグアナ(俗名)」の特徴
が明らかになり、学名が付けられました!
詳しくは、以下の論文をダウンロードしてご覧下さ
い。
Conolophus marthae sp.nov. (Squamata, Iguanidae), A New Species of
Land Iguana from the Galápagos Archipelago
by Gabrielle Gentile and Howard Snell (ZOOTAXA 2201)
http://www.galapagos.org/2008/index.php?s=file_download&id=49
【特徴】※論文の一部をまとめたものです。
色:頭と体全体がピンク色で、体の真ん中あたりか
ら尻尾に向かって黒っぽい横縞模様が入っている。
※上の論文に、あおむけ、うつぶせ、顔アップなど
の写真も載っています!!
行動:リクイグアナに特徴的な、うなずくような行
動(nodding)のパターンが、他の2種のリクイグアナ
(黄色)とは大きく異なる
学名の由来:論文のファースト・オーサーGentile氏
の次女の名前(Martha)から。※次女は2003年に亡くなっ
た。
分布:ガラパゴス諸島西部の諸島最大の島・イサベ
ラ島の北部にあるウォルフ火山にのみ生息。
DNA:ミトコンドリアDNAの研究では、既存の2種と
7%の差異が見られた。イサベラ島が成立したとさ
れる数十万年前よりも、前に分岐した可能性が高い。
サウスプラサ島で確認されている、ウミイグアナと
リクイグアナのハイブリッド種では体に縞模様が確
認されているが、このピンクイグアナ(同様の縞模
様がある)のDNAからは、ウミイグアナとのハイブ
リッドの可能性は全く見つからなかった。
生息数:全体の生息数は不明だが、3回の調査で、計
120頭のピンクイグアナが見つかっている。
レッドリスト:固有性が高く、生息場所も限られ、
生息数も少ないため、IUCN(国際自然保護連合)の
レッドリストで、Critically Endangered(CR)に登録するよ
う、提言しているそうです。
以上。
一度目の前で見てみたいものですね♪
[事務局担当TO]
【お知らせ】事務局、夏休み
2009年08月13日
日本ガラパゴスの会、事務局夏休みのお知らせです。
以下の期間、事務局直通電話(070-6429-4770)には出られません。
●夏休み
8月13日(木)〜8月17日(月)
ご用の方は、18日以降にご連絡いただくか、以下のサイトにある
メールアドレスにご連絡下さい。(夏休み中でも、できる限りお返事い
たします。)
http://www.j-galapagos.org/contact/
ご不便、ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いいたします。
[事務局TO]
【訂正】「ジョージの卵、再び!」
2009年08月13日
7月22日の【最新ニュース】「ジョージの卵、再び!」
http://galanews.ti-da.net/e2537294.html
でお伝えした内容に、一部正確ではない表現がありましたので、以下に
ご報告します。
以下のガラパゴス国立公園からのプレスリリース(西語)では、
Debido a la necesidad de tratar de recuperar la especie de tortugas
de Pinta (Geochelone abingdoni), los cinco huevos fueron colocados en
la incubadora que se mantienen a una temperatura de 29,5 °C lo
cual permite obtener individuos hembras.
「ゾウガメのピンタ島亜種を復活させる必要があるため、5つの卵は、
メスが生まれる保温温度である29.5℃に設定された孵卵器に入れ
られました。」
とあります。
一部のハ虫類では、孵卵(卵を温める)時の温度により卵の中の個体の
性別が決定すると言われており、ガラパゴスゾウガメも、その傾向が当
てはまります。
ただし、その孵卵温度を研究した本人の報告は以下の通りです。
チャールズ・ダーウィン財団1999年発行
「Restoring the Tortoise Dynasty」by Godfrey Merlen
によると・・・
「29.5℃に設定すると、33%がオス、67%がメスに
なることが分かった」
仮に卵が100個あったら、孵卵温度を29.5℃に設定する
と、およそ33個がオスに産まれ、67個がメスに産まれる。
逆に、28℃に設定するとその割合は逆になる、ということで、
いずれも、100個が100個、メスやオスになるということで
はないようです。
この研究は、絶滅の危機が迫り、1つの卵も無駄にできないとい
うハンデやプレッシャーの中で行われ、見事結果を出しました。これに
より、ゾウガメ人工繁殖・飼育の効率が格段に上がったそうです。現在
までに4000頭を超える子ゾウガメが自然に帰されました。
それにしても、性ホルモンのはたらく温度の違いなどからこのような性
決定がなされるのでしょうか。不思議ですね。ご存知の方がいらっ
しゃったら、是非教えてください!!
[事務局TO]
【最新ニュース】イサベラ島のミズナギドリ、営巣
2009年08月12日
【最新ニュース】イサベラ島で初めてミズナギドリの営巣を確認
少し前のニュースになりますが、7月21日、ガラパゴス国
立公園からのプレスリリースです。
イサベラ島の公園職員が、これまで同島で確認されたことのなかった固
有種ガラパゴス(ハワイ)シロハラミズナギドリの巣を発見した、と発
表しました。
地元の農家より、同島高地の農業区域でミズナギドリを見たとの情報が
寄せられ、公園職員が同区域を調査したところ、空を飛び交う十数羽の
ミズナギドリと、巣、そして巣の中に卵を確認したということです。
国立公園では、この新しいコロニーのモニタリング調査を開始し、今後
の保全対策に備えるとのことです。
ガラパゴスシロハラミズナギドリは、諸島の海鳥の6固有種のうちの1
種で、サンタクルス島、サンチャゴ島、サンクリストバル島、フロレア
ナ島の高地の深い森にある穴などに営巣することが分かっていました
が、イサベラ島で確認されたのは、これが初めてです。
ミズナギドリは、IUCNにより絶滅の恐れのある種として登録され
ていますが、昨今の公園局の営巣地保全により、生息数が戻っていると
いうことです。
*1999年〜2000年にかけての日本経団連自然保護基金の支
援により、サンタクルス島メディアルナのミコニア林が保全され、ミズ
ナギドリが営巣に戻ってきた、という過去もあります。
プレスリリース詳細(英語)はこちら
http://www.galapagos.org/2008/index.php?id=211
[事務局TO]
【最新ニュース】ジョージの卵、再び!
2009年07月22日

ガラパゴス諸島、ピンタ島亜種のゾウガメの、最後の一頭として知られ
る「ロンサム・ジョージ」。昨年このジョージと交尾をしたメスが産卵
し、計16個の卵を産みましたが、残念ながら全て孵化しませんで
した。(以下に詳細がありますので、どうぞ)
http://galanews.ti-da.net/e2222176.html
http://galanews.ti-da.net/e2288639.html
今日入ってきた、まさにほっとニュースです。
ジョージの相方が、再度産卵したことが確認されたそうです。以下、ガ
ラパゴス国立公園局からのプレスリリース(要訳)です。
==
ジョージの子孫を得る可能性、再び!
ロンサム・ジョージの檻で、新しい巣が見つかりました。
(写真は、卵を回収し重量を測る国立公園局長と、ジョージ(C)PNG)
先週土曜日(18日)、ジョージと檻を共にするメスガメ2頭のう
ちの1頭「107号」が、巣に戻ってきました。このメスは昨年初
めてジョージの子孫となる卵を産んだ個体です。
そして昨日(20日)、巣を開けた公園監視員が、完璧な状態の5
つの卵を発見しました。計測を終えた卵は、公園局のゾウガメ繁殖セン
ター内の孵卵器(インキュベーター)に入れられ、孵化までの
120日間を待つことになりました。
ピンタ島亜種の子孫を残すため、5つとも、29.5℃の孵卵器に入
れられました。この温度はメスが産まれる孵化温度です。
メスガメ2頭は、ジョージと甲羅の形態が似ているイサベラ島ウォルフ
火山亜種のメスで、1993年からジョージと同じ檻に入れられ、繁
殖が試みられてきました。しかし結果が得られず、子孫を残すのは絶望
的と思われた昨年7月、このメスガメ107号が産卵し、絶滅回避
への望みが出てきました。
==(プレスリリースここまで)
一部のハ虫類では、卵の孵化までの保温温度によってオスかメスかが決定
されますが、ガラパゴスゾウガメでは、29.5℃ならメス、28℃ならオス
ということが、1980年代のダーウィン研究所による研究によって判明し
ました。
今回メスの孵化温度に設定されたのは、今後の更なる人工繁殖を成功さ
せるため、メスを多く確保する必要があるからです。
続報は入り次第、またお知らせする予定です。
今年はダーウィン生誕200年、「種の起源」発刊150年、ゾウガメ繁殖
計画を初めて行ったチャールズ・ダーウィン財団が設立されて50年と、
ガラパゴスにとっては記念の年です。ジョージの子供、生まれるといい
ですね!
(120日後というと、ちょうど「種の起源」が発行された11月下旬になるかも!?)
[JAGA事務局担当TO]
【情報】ガラパゴス国立公園50周年〜保全区域と観光の基礎知識
2009年07月04日

ガラパゴス国立公園は今日、7月4日、1959年にエクアドル政府から
国立公園に指定されてから、50年を迎えます。この50年の保全活動
がなかったら、今のガラパゴスは失われていたかもしれません。
今日はそれにちなんで、50年前に定められたガラパゴスの保全区域
について、まとめました。
《ガラパゴスの保全区域と観光の基本情報》
ガラパゴス諸島には、10km2以上の島が13、それ以下の島
で名前の付いているものが約65あり、その他全て合わせると約
120の島や岩礁があります。
諸島の総面積は7995.4km2です。このうち、96.7%にあたる
7732.6km2が、「ガラパゴス国立公園」に指定されて、保全の対象区域
となっています。農牧地区を含む人間の居住区は残りの3.3%にあたる
262.8km2です。
(表参照。2005年ガラパゴス国立公園発表資料を参考にJAGA作成)
またガラパゴス海洋保護区は、諸島周辺の全ての海域(居住区の港など
も含む)13万3000km2が指定されており、グレートバリアリーフに次ぐ
世界第2位(登録当時)の広さを誇っています。
陸地面積の約97%を占める国立公園内には、観光客はもとよりガラパ
ゴス島民でも勝手に入ることは許されません(極一部で例外があります)。
観光客が国立公園内に入るときは、国家資格を持った「ナチュラリスト
ガイド」が同行することが必要で、同行した場合、決められた約60の観光
ポイントのみ、入園が許されます。
また公園内では、守るべき17のルールもあります。
「触れない・持ち出さない・持ち込まない」
http://www.j-galapagos.org/galapagos/galapagos_cnsv.html#png_rules
ナチュラリストガイドは、16人までの観光客と同行することができ、
観光客が自然を壊すことがないよう監視するとともに、環境に変化
や異常があった場合、速やかに国立公園に連絡をする自然監視員として
の役割も果たしています。
また、船会社は、あらかじめ決められたコースや日程で船を運航するこ
とが義務付けられており、観光客のその場での要望で予定を大きく変更
することはできません(緊急事態を除く)。海洋保護区では、登録・許
可された船舶のみ航行が許されています。
観光客が国立公園に入るときは、入園料(入島料)が必要です。ガラパ
ゴスの空港で、外国人大人100ドル、12歳以下の子供50ドル、エクアド
ル人大人6ドル、子供3ドルを支払います。
※この他本土の空港で入島管理カード代として10ドルが必要です。
※入園料の約45%が、国立公園局と海洋保護区管理局に渡り、保全の
ために使われます。(残りは地元自治体や諸機関、本土政府へ)
ガラパゴスの総面積は、東京で例えると、東京都全体の面積の約4倍、
このうち人間が住んでいる居住区の面積は、東京23区の約1/3です。
しかしこの約3%にやってくる外来種が、現在残りの97%の生態系を
脅かしています。調査では、人間の住む4つの島で、外来種の数が顕著に
多いことが分かっており、既に侵入した外来種を排除し、大陸からの外来
種の侵入と、居住区から保全区域への外来種の拡散を防ぐことが、現在
諸島が抱える最も大きな課題となっています。
国立公園に指定されてから50年。1978年に世界自然遺産に指定され、
2007年には「危機遺産」リストに入りました。エクアドル政府は、来年の
危機遺産リストからの除名を目標に、様々な保全活動に挑戦しています。
*保全活動の詳細については、また追加します。
[事務局担当TO]
【最新ニュース】ガラパゴスのハ虫類に危機 研究者が警告
2009年06月24日
今月初旬に米アカデミー紀要(PNAS)に発表された論文で、
研究者らがガラパゴスのハ虫類に迫る危機について警告しています。
英リーズ大学の大学院生らが、ガラパゴスに存在する3種の蚊の
遺伝子を調べたところ、1種は、およそ20万年前からガラパゴスに
存在する蚊だということが分かりました。
(当初は3種とも外来種と思っていたそうです。)
この蚊は、black salt marsh mosquitoという蚊で、普通の蚊は
鳥類やほ乳類の血だけを吸う一方で、この蚊は、ゾウガメやイグアナ
などのハ虫類の血も吸う点が特徴だということです。大陸に比べて
鳥類・ほ乳類の絶対数が少ないため、ハ虫類の血も吸うように進化
したのではないか、とのこと。大陸の蚊から、今まさに別種として
進化しているところかもしれないということです。
近年の観光産業の発展により、大陸からの飛行機や船に伴って多くの
(外来の)蚊が諸島に侵入してきました。蚊は、西ナイル熱などの
病原菌を媒介するため、もし病原菌が諸島に広がり、この諸島固有の
蚊が菌を媒介するようになると、諸島のハ虫類の間に感染が広がる恐れ
がある、ということです。
研究者らは、ガラパゴスには近年まで人間や人間が罹る感染症が存在
しなかったため、ゾウガメなどのハ虫類は病原菌に対する防御機構
(免疫)が確立していない可能性が高い、とハ虫類の間で感染症が広
がり生息数が減少する危険を警告しています。
外来の蚊を諸島に侵入させないよう、火急の対策が求められており、
研究者らは、飛行機や船舶の外壁や内部に、殺虫剤などを塗布・
散布することを勧め、エクアドル政府も航空会社等に要請を出しま
したが、今までのところ、コスト面での壁もありこれに応えた会社
はないということです。
[事務局TO]
英国Independent on lineの記事。
「蚊によってガラパゴスの自然が変貌する」
http://www.independent.co.uk/environment/nature/mosquito-evolves-into-
threat-to-galapagos-wildlife-1694524.html
元論文(PNAS)
Natural colonization and adaptation of a mosquito species in
Galápagos and its implications for disease threats to endemic wildlife
http://www.pnas.org/content/early/2009/06/04/0901308106.abstract
研究者らがガラパゴスのハ虫類に迫る危機について警告しています。
英リーズ大学の大学院生らが、ガラパゴスに存在する3種の蚊の
遺伝子を調べたところ、1種は、およそ20万年前からガラパゴスに
存在する蚊だということが分かりました。
(当初は3種とも外来種と思っていたそうです。)
この蚊は、black salt marsh mosquitoという蚊で、普通の蚊は
鳥類やほ乳類の血だけを吸う一方で、この蚊は、ゾウガメやイグアナ
などのハ虫類の血も吸う点が特徴だということです。大陸に比べて
鳥類・ほ乳類の絶対数が少ないため、ハ虫類の血も吸うように進化
したのではないか、とのこと。大陸の蚊から、今まさに別種として
進化しているところかもしれないということです。
近年の観光産業の発展により、大陸からの飛行機や船に伴って多くの
(外来の)蚊が諸島に侵入してきました。蚊は、西ナイル熱などの
病原菌を媒介するため、もし病原菌が諸島に広がり、この諸島固有の
蚊が菌を媒介するようになると、諸島のハ虫類の間に感染が広がる恐れ
がある、ということです。
研究者らは、ガラパゴスには近年まで人間や人間が罹る感染症が存在
しなかったため、ゾウガメなどのハ虫類は病原菌に対する防御機構
(免疫)が確立していない可能性が高い、とハ虫類の間で感染症が広
がり生息数が減少する危険を警告しています。
外来の蚊を諸島に侵入させないよう、火急の対策が求められており、
研究者らは、飛行機や船舶の外壁や内部に、殺虫剤などを塗布・
散布することを勧め、エクアドル政府も航空会社等に要請を出しま
したが、今までのところ、コスト面での壁もありこれに応えた会社
はないということです。
[事務局TO]
英国Independent on lineの記事。
「蚊によってガラパゴスの自然が変貌する」
http://www.independent.co.uk/environment/nature/mosquito-evolves-into-
threat-to-galapagos-wildlife-1694524.html
元論文(PNAS)
Natural colonization and adaptation of a mosquito species in
Galápagos and its implications for disease threats to endemic wildlife
http://www.pnas.org/content/early/2009/06/04/0901308106.abstract
【最新ニュース】京都賞にグラント博士夫妻!
2009年06月20日
(財)稲盛財団が科学や技術、文化に著しい貢献をした方におくる
「京都賞」。本年の第25回基礎科学部門の受賞者に、ガラパゴス諸島
での進化の研究から素晴らしい業績を残した、ピーター&ローズマリー
・グラント博士が選ばれました。
※受賞の詳細は、以下の稲盛財団HPをどうぞ
http://www.inamori-f.or.jp/ja_kp_lau_thi.html
今朝、ガラパゴス現地、ダーウィン財団(CDF)から以下のプレス
リリースが出ましたので、ご紹介します。
==
6月19日 サンタクルス島、プエルトアヨラ
祝、ピーター&ローズマリー・グラント博士の京都賞受賞
CDFは、本日日本の稲盛財団からグラント博士夫妻へ贈られることが決
定した京都賞について、心から祝意を表したいと思います。グラント夫
妻は名高い科学者であると共に、我々チャールズ・ダーウィン財団(CDF)
General Assemblyメンバーでもあります。本賞は、ノーベル賞にも値す
る日本の賞で、哲学、芸術、科学、技術の分野で著しい業績を残した人
に与えられる国際賞です。
グラント夫妻は、30年以上ガラパゴスにおける進化生物学の分野で
研究を続けてきました。一般の方々には、ピューリッツァー賞を受賞
した「フィンチの嘴(くちばし)」という本の主人公として知られて
いるかもしれません。
ガラパゴス諸島での研究で、夫妻は、フィンチのクチバシのサイズが、
様々な変数の範囲(環境)に応じて変化することを観察し、フィンチに
おける進化がどのように起きたのかを検証しました。
我々CDFと夫妻との関係は長く、博士の大きなブレイクスルーに、
微力ながら協力できたことを、今回の受賞を通して大変誇りに思い
ます。
ピーター、ローズマリー、本当におめでとう!
==
続報は入り次第、またここでお知らせします。
ガラパゴスにはグラント夫妻の研究をはじめ、現在研究・調査中の進化
現象がまだまだあります。また、人間の入っていない隔離された手付か
ずの自然が残っていることも、野外研究の重要な要素です。科学の知が
詰まった諸島を保全することは、人類の知の財産の保全に繋がります。
先日、「ダーウィンフィンチが絶滅危惧種(CR)に」という記事を紹介し
ましたが、
http://galanews.ti-da.net/e2506965.html
この受賞を機に、日本のみならず世界中での、ガラパゴス保全への理解
が深まることを願ってやみません。
[JAGA理事O]
※訂正:稲盛財団を「稲森」財団と誤表記しておりました。
お詫びして訂正いたします。(6/22)
「京都賞」。本年の第25回基礎科学部門の受賞者に、ガラパゴス諸島
での進化の研究から素晴らしい業績を残した、ピーター&ローズマリー
・グラント博士が選ばれました。
※受賞の詳細は、以下の稲盛財団HPをどうぞ
http://www.inamori-f.or.jp/ja_kp_lau_thi.html
今朝、ガラパゴス現地、ダーウィン財団(CDF)から以下のプレス
リリースが出ましたので、ご紹介します。
==
6月19日 サンタクルス島、プエルトアヨラ
祝、ピーター&ローズマリー・グラント博士の京都賞受賞
CDFは、本日日本の稲盛財団からグラント博士夫妻へ贈られることが決
定した京都賞について、心から祝意を表したいと思います。グラント夫
妻は名高い科学者であると共に、我々チャールズ・ダーウィン財団(CDF)
General Assemblyメンバーでもあります。本賞は、ノーベル賞にも値す
る日本の賞で、哲学、芸術、科学、技術の分野で著しい業績を残した人
に与えられる国際賞です。
グラント夫妻は、30年以上ガラパゴスにおける進化生物学の分野で
研究を続けてきました。一般の方々には、ピューリッツァー賞を受賞
した「フィンチの嘴(くちばし)」という本の主人公として知られて
いるかもしれません。
ガラパゴス諸島での研究で、夫妻は、フィンチのクチバシのサイズが、
様々な変数の範囲(環境)に応じて変化することを観察し、フィンチに
おける進化がどのように起きたのかを検証しました。
我々CDFと夫妻との関係は長く、博士の大きなブレイクスルーに、
微力ながら協力できたことを、今回の受賞を通して大変誇りに思い
ます。
ピーター、ローズマリー、本当におめでとう!
==
続報は入り次第、またここでお知らせします。
ガラパゴスにはグラント夫妻の研究をはじめ、現在研究・調査中の進化
現象がまだまだあります。また、人間の入っていない隔離された手付か
ずの自然が残っていることも、野外研究の重要な要素です。科学の知が
詰まった諸島を保全することは、人類の知の財産の保全に繋がります。
先日、「ダーウィンフィンチが絶滅危惧種(CR)に」という記事を紹介し
ましたが、
http://galanews.ti-da.net/e2506965.html
この受賞を機に、日本のみならず世界中での、ガラパゴス保全への理解
が深まることを願ってやみません。
[JAGA理事O]
※訂正:稲盛財団を「稲森」財団と誤表記しておりました。
お詫びして訂正いたします。(6/22)
【お知らせ】体験学習ツアー残席わずか!
2009年06月16日
4月にご案内を始めた当会主催、第5回ガラパゴス体験学習ツアー
ですが、定員まであとわずかとなりました。
学生さんの参加もあるため、できれば最大人数15名で催行し、
参加費を最も安くできればと思っています!
現在ご検討中のかた、お早めにどうぞ!
また、嬉しいことに、燃油サーチャージは、0円となりました。
ただ、これから申し込みをされる方は、相部屋希望の方がいない場合
シングルでの利用となり、個室追加料金が別途かかることがあります
ので、ご注意の上、お申し込みください。
以下、4/11の再送です。
【お知らせ】第5回ガラパゴス体験学習ツアーin 2009
毎年好評を頂いています「ガラパゴス体験学習ツアー」ですが、今年も
参加者の募集を開始しました!!
今年はダーウィン生誕200周年、「種の起源」発刊150周年、チャール
ズ・ダーウィン財団設立50周年という、「記念」が目白押しの年で、
現地も盛り上がっています。是非この機会にガラパゴスへ行きましょう!
日程:2009年8月15日(土)〜8月23日(日):9日間
募集人数:15名
参加費:全食事代込み・サーチャージ等別
474,000円(10名参加の場合)
457,000円(12名参加の場合)
443,000円(14名参加の場合)
詳しくは以下のページからPDFファイルをダウンロードいただくか、
http://www.j-galapagos.org/activities/tour/
当会事務局まで
http://www.j-galapagos.org/contact/
「資料希望」とご連絡下さい。
当会のツアーは以下のような特徴があります。
★島内のホテルに宿泊するため、島での滞在時間が長くなり、動植物・
景観を長時間観察することができたり、空いた時間を島内でのんびり過
ごすことができます。また、現在問題となっているガラパゴスの「社
会」を直に体験することで、ガラパゴスが置かれている現状を理解する
ことができます。
★提携する現地保全機関チャールズ・ダーウィン研究所にて、職員の特
別レクチャー(英語)を受けられます(通常のツアーではガイドの説明
のみ)。素朴な疑問から、研究者への専門的な質問まで、とことん聞く
ことができます!
もちろん、「ロンサムジョージ」にも会えます♪
※彼が活発に動く時間に合わせて来訪も可!!>>島滞在ならでは!
★ダーウィン研究所の協力により、同研究所保有地で植林を行います。
植林費用やその後のケア(水やりなど)の費用は、ツアー代金に含まれ
る同研究所への寄付により、賄われます。
※ご寄付(約$100)は、当会が同額を上乗せして倍にし、上記レク
チャー時に、職員に渡します。諸島の植生保全のプロジェクトに全額
使われます。
★通常の動植物の観察とあわせて、保全の現場も視察します。
今やガラパゴスの自然は、保全なくしては語れません。様々な困難の
伴う(でも工夫が一杯の)ガラパゴスの保全活動を、是非見てください。
★割安な参加費に設定しました。当会ツアーではホテルの質などを落と
さず、不要なコストをカットして、皆さんが参加しやすい価格を設定し
ました。参加人数が多いほど割安になりますので、皆さんお誘い合わせ
の上、どうぞ!
★何度もガラパゴスを訪れ、スペイン語も話せる当会のスタッフが同行
します。(前4回は、ガラパゴス歴30年、渡航歴30回の超ベテラン
スタッフが同行)もちろん、現地ツアー中はナチュラリストガイドが終始
同行しますので、専門的なことは全てガイドが教えてくれます。
◎なお、当会ツアーは、当会活動ならびにチャールズ・ダーウィン研究
所の活動を支援していただくために、当会会員になっていただくことを
前提としています。申し込みをされる方で、会員でない方は、下記ペー
ジにて入会手続きを行ってください(年会費5000円が必要です)。
会員になりますと、ガラパゴスの最新情報を掲載した会報やメールニュ
ース、特製カレンダーなどを特典としてお送りしています。
http://www.j-galapagos.org/contact/membership.html
ですが、定員まであとわずかとなりました。
学生さんの参加もあるため、できれば最大人数15名で催行し、
参加費を最も安くできればと思っています!
現在ご検討中のかた、お早めにどうぞ!
また、嬉しいことに、燃油サーチャージは、0円となりました。
ただ、これから申し込みをされる方は、相部屋希望の方がいない場合
シングルでの利用となり、個室追加料金が別途かかることがあります
ので、ご注意の上、お申し込みください。
以下、4/11の再送です。
【お知らせ】第5回ガラパゴス体験学習ツアーin 2009
毎年好評を頂いています「ガラパゴス体験学習ツアー」ですが、今年も
参加者の募集を開始しました!!
今年はダーウィン生誕200周年、「種の起源」発刊150周年、チャール
ズ・ダーウィン財団設立50周年という、「記念」が目白押しの年で、
現地も盛り上がっています。是非この機会にガラパゴスへ行きましょう!
日程:2009年8月15日(土)〜8月23日(日):9日間
募集人数:15名
参加費:全食事代込み・サーチャージ等別
474,000円(10名参加の場合)
457,000円(12名参加の場合)
443,000円(14名参加の場合)
詳しくは以下のページからPDFファイルをダウンロードいただくか、
http://www.j-galapagos.org/activities/tour/
当会事務局まで
http://www.j-galapagos.org/contact/
「資料希望」とご連絡下さい。
当会のツアーは以下のような特徴があります。
★島内のホテルに宿泊するため、島での滞在時間が長くなり、動植物・
景観を長時間観察することができたり、空いた時間を島内でのんびり過
ごすことができます。また、現在問題となっているガラパゴスの「社
会」を直に体験することで、ガラパゴスが置かれている現状を理解する
ことができます。
★提携する現地保全機関チャールズ・ダーウィン研究所にて、職員の特
別レクチャー(英語)を受けられます(通常のツアーではガイドの説明
のみ)。素朴な疑問から、研究者への専門的な質問まで、とことん聞く
ことができます!
もちろん、「ロンサムジョージ」にも会えます♪
※彼が活発に動く時間に合わせて来訪も可!!>>島滞在ならでは!
★ダーウィン研究所の協力により、同研究所保有地で植林を行います。
植林費用やその後のケア(水やりなど)の費用は、ツアー代金に含まれ
る同研究所への寄付により、賄われます。
※ご寄付(約$100)は、当会が同額を上乗せして倍にし、上記レク
チャー時に、職員に渡します。諸島の植生保全のプロジェクトに全額
使われます。
★通常の動植物の観察とあわせて、保全の現場も視察します。
今やガラパゴスの自然は、保全なくしては語れません。様々な困難の
伴う(でも工夫が一杯の)ガラパゴスの保全活動を、是非見てください。
★割安な参加費に設定しました。当会ツアーではホテルの質などを落と
さず、不要なコストをカットして、皆さんが参加しやすい価格を設定し
ました。参加人数が多いほど割安になりますので、皆さんお誘い合わせ
の上、どうぞ!
★何度もガラパゴスを訪れ、スペイン語も話せる当会のスタッフが同行
します。(前4回は、ガラパゴス歴30年、渡航歴30回の超ベテラン
スタッフが同行)もちろん、現地ツアー中はナチュラリストガイドが終始
同行しますので、専門的なことは全てガイドが教えてくれます。
◎なお、当会ツアーは、当会活動ならびにチャールズ・ダーウィン研究
所の活動を支援していただくために、当会会員になっていただくことを
前提としています。申し込みをされる方で、会員でない方は、下記ペー
ジにて入会手続きを行ってください(年会費5000円が必要です)。
会員になりますと、ガラパゴスの最新情報を掲載した会報やメールニュ
ース、特製カレンダーなどを特典としてお送りしています。
http://www.j-galapagos.org/contact/membership.html
【最新ニュース】ピンクイグアナ再調査
2009年06月16日
1ヶ月ほど前(5月15日)のガラパゴス国立公園からのプレ
スリリースです。
今年1月、ガラパゴス・イサベラ島のウォルフ火山(1660m)
で確認されたリクイグアナの新種「ピンクイグアナ」。
このほど、このピンクイグアナの再調査が行われ、101頭が
発見されました。PNGと、ローマ・トル-ベルガータ大学の
研究者らのチームが、5月17日夜、ウォルフ火山への再調査から戻り、
報告しました。
調査では、ピンクイグアナのオス55頭、メス46頭、計101頭の成体から
血液サンプルを採取し、マーク(標識)を付けたということです。
巣は発見されなかったものの、孵化したてのイグアナや、繁殖期のイグアナも
見られたそうです。
生息範囲も判明し、これが既知のリクイグアナ(黄色)とほぼ重なって
いることも分かりました。ウォルフ火山の両隣の火山(エクアドル火山
(610m)・ダーウィン火山(1330m))ではピンクイグアナは発見されていません。
プロジェクト責任者のPNGワシントン・タピア氏は
「101頭のピンクイグアナが発見されたということは、恐れていたほどは
絶滅の可能性は大きくないということです。これで我々は、血液サンプルや、
保全活動が必要かどうかを決定するためのデータを分析する時間ができました。」
と話しています。
チームでは生息域内のおよそ30種の植物も採取し、ピンクイグアナの食物に
ついても調査することにしています。同じく採取されたイグアナの糞と植物
とを分子レベルで比較して、何を食べているかを分析するということです。
チームは今後も、今回得られたデータやサンプルを精細に調査し、
この新種イグアナの生態について明らかにしていくとしています。
ピンクイグアナはウォルフ火山で1986年に最初に観察され、当初は
既知のリクイグアナに異常な斑点のある個体だと思われていましたが、
遺伝子分析の結果、今年1月、新種と確認、発表されました。
遺伝子分析では、リクイグアナの中でも最も原始的な種との結果が出て
おり、ガラパゴスの他のリクイグアナとは、およそ570万年前に
分かれたと推定されています。これは、イサベラ島が海底火山の噴火に
より成立したとされるおよそ70万年前よりも古く、どこでどのように
進化しウォルフ火山にやって来たのか、なぜウォルフ火山のみに生息
しているのかなど、研究者らも「謎ばかり」としています。
要訳・付加情報:[事務局TO]
【最新ニュース】ダーウィンフィンチが絶滅危惧種(CR)に
2009年06月09日
6月6日、チャールズ・ダーウィン財団プレスリリースより
【ダーウィンフィンチ(Medium Tree Finch)、IUCNのレッ
ドリスト「絶滅寸前(CR)」カテゴリーに登録される】
現在ガラパゴスに13種いるダーウィンフィンチですが、その中の1種
「ダーウィンフィンチ(英名:Medium Tree Finch)」が、こ
の度バードライフインターナショナルからの報告により、IUCN
レッドリストの絶滅危惧種・絶滅寸前(Critically
Endangered=CR)に登録され、野生での絶滅のリスクが高まっていること
が明らかにされました。
このダーウィンフィンチは、ガラパゴス諸島の中でも、南部の島フロレ
アナ島の高地でのみ生息が確認されているフィンチです。これまでフィ
ンチでは、イサベラ島に生息する「マングローブフィンチ」が、生息数
が100つがいを切り、絶滅危惧種(CR)として登録されています。
フロレアナ島での最近の調査では、このダーウィンフィンチの生息数は
2000羽を大きく下回っていることが分かっています。生息数減少の最大
の原因は、外来種Philornis downsiというイエバエ科の一種が、
このフィンチのヒナに寄生して食べてしまい繁殖率を著しく低下させて
いるため、ということです。
また、フロレアナ島には人間が住んでおり、農業区域を拡大したり、外
来種が生息域を拡大させたりして、フィンチの生息地を狭めていること
も、原因の一つに挙げられています。さらに、鳥マラリアなどの外来の
病原体が入っていることも考えられています。
ダーウィン財団とガラパゴス国立公園によって始められた新たな包括的
保全事業「プロジェクト・フロレアナ」は、フロレアナ島全体の保全を
進めています。長期に渡るこのプロジェクトでは、フロレアナ島の生物
多様性に影響を与えている全ての問題に取り組む予定で、島民(全部で
100人弱)の一部がプロジェクトに加わり、持続可能な解決方法を探る
ことになります。
JAGAでは、6月6日に開いた理事会で、このプロジェクトへの3000
ドルの支援を決定しました。会員の方からの会費の一部をあてさせてい
ただきました。ご支援頂いた皆さん、ありがとうございました!今後
も、支援を続けたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
[事務局TO]
【ダーウィンフィンチ(Medium Tree Finch)、IUCNのレッ
ドリスト「絶滅寸前(CR)」カテゴリーに登録される】
現在ガラパゴスに13種いるダーウィンフィンチですが、その中の1種
「ダーウィンフィンチ(英名:Medium Tree Finch)」が、こ
の度バードライフインターナショナルからの報告により、IUCN
レッドリストの絶滅危惧種・絶滅寸前(Critically
Endangered=CR)に登録され、野生での絶滅のリスクが高まっていること
が明らかにされました。
このダーウィンフィンチは、ガラパゴス諸島の中でも、南部の島フロレ
アナ島の高地でのみ生息が確認されているフィンチです。これまでフィ
ンチでは、イサベラ島に生息する「マングローブフィンチ」が、生息数
が100つがいを切り、絶滅危惧種(CR)として登録されています。
フロレアナ島での最近の調査では、このダーウィンフィンチの生息数は
2000羽を大きく下回っていることが分かっています。生息数減少の最大
の原因は、外来種Philornis downsiというイエバエ科の一種が、
このフィンチのヒナに寄生して食べてしまい繁殖率を著しく低下させて
いるため、ということです。
また、フロレアナ島には人間が住んでおり、農業区域を拡大したり、外
来種が生息域を拡大させたりして、フィンチの生息地を狭めていること
も、原因の一つに挙げられています。さらに、鳥マラリアなどの外来の
病原体が入っていることも考えられています。
ダーウィン財団とガラパゴス国立公園によって始められた新たな包括的
保全事業「プロジェクト・フロレアナ」は、フロレアナ島全体の保全を
進めています。長期に渡るこのプロジェクトでは、フロレアナ島の生物
多様性に影響を与えている全ての問題に取り組む予定で、島民(全部で
100人弱)の一部がプロジェクトに加わり、持続可能な解決方法を探る
ことになります。
JAGAでは、6月6日に開いた理事会で、このプロジェクトへの3000
ドルの支援を決定しました。会員の方からの会費の一部をあてさせてい
ただきました。ご支援頂いた皆さん、ありがとうございました!今後
も、支援を続けたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
[事務局TO]

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