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【続報】「ガラパゴスのハ虫類に危機」について

2009年08月27日

2ヶ月ほど前、ここで以下の記事を掲載しました。
「ガラパゴスのハ虫類に危機 研究者が警告」
http://galanews.ti-da.net/e2517528.html

これに関連して、同じ論文の著者が、
「ガラパゴス諸島への定期的な蚊の侵入についての
証拠」として
今月上旬、以下の論文を発表しました。
Evidence for regular ongoing introductions of mosquito disease
vectors into the Galápagos Islands
http://rspb.royalsocietypublishing.org/content/early/2009/08/07/rspb.
2009.0998.abstract?sid=e131778b-b538-4db8-bfa8-532e13d4cdec

観光船や飛行機に付着して諸島に侵入した蚊が、鳥
マラリアや西ナイル熱などの病原体を媒介し、これ
らによる病気が諸島固有の動物に致命的な影響を与
える、と警告するものです。

これに対して、先日、ガラパゴス国立公園からプレ
スリリースが出ましたので紹介します。

リリースでは、このネッタイイエカ(southern house
mosquito)が諸島で確認されたのは確かだが、
・この蚊が存在するのは人間が居住する4つの島の
居住区に限られていること
・政府は定期的に、大陸からガラパゴスに到着する
船や飛行機の殺虫・消毒作業を行っていること
・諸島の観光船は、厳格な環境基準によって運航さ
れ、運航の継続許可を得るには、機体・船体の殺
虫・消毒が必要であること
・このネッタイイエカの繁殖には、淡水が必要であ
るが、乾燥した気候であるガラパゴスでは、繁殖で
きる範囲は限られていること

などを挙げ、公園局では、この蚊が鳥マラリアや西
ナイル熱の病原体を運ぶことは確かだが、これらに
よる病気が諸島で確認されたわけではない、として
います。

以上がプレスリリースの内容です。

ガラパゴス諸島と同じ海洋島で、固有の生態系が広
がるハワイ群島では、過去、蚊が媒介した鳥マラリ
アにより、群島固有の鳥類が10種以上絶滅し、それ
以上の種が絶滅に瀕しているということです。
http://www.iucn.jp/protection/species/case.html#06

また、ガラパゴスでは昨年、ペンギンからマラリア
原虫が見つかったことが報告されました。
http://galanews.ti-da.net/e2197255.html

エクアドル政府もあらゆる対策を練っているようで
すが、蚊も病原体もあまりに小さく、なかなか対策
が難しいのも事実のようです。

[事務局担当TO]

余談ですが、ガラパゴスでは今月21日、初めて新型
インフルエンザの患者が確認されました。影響が未
知なだけに、対策も難しいでしょうね。(TO)


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Posted by ジョージ・フィンチ at 16:47│Comments(0)最新ニュース
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